国民健康保険と国民年金
国民健康保険と国民年金は、国民の生存権及び国の社会保障等社会的使命を明記した日本国憲法第25条第2項の理念に基づき法律で制定された国民皆健康保険制度と国民皆年金制度です。
国民健康保険は、被用者年金(厚生年金保険・共済年金・私学共済)被保険者及び75歳以上の後期高齢者医療対象者・生活保護を除く、市町村の区域内に住所を有する地域住民を対象とした制度であり、保険者が、世帯主から徴収した国民健康保険料又は国民健康保険税と、国・都道府県・保険者(市区町村又は特別区)の負担金を財源にして、次の事業を行います。
1.国民健康保険被保険者証の発行
2.国民健康保険保険加入者が疾病・負傷・出産・死亡した場合の保険給付
3.国民健康保険保険料又は国民健康保険税の、賦課及び徴収
4.国民健康保険における保健事業活動
国民健康保険の場合は、保険者により、次の3種類があります。
1.全国の市町村又は特別区。
2.同種の職種又は事務所に従事する者を組合員とする国民健康保険組合
3.既存の全国国民健康保険組合協会に属する国民健康保険組合
国民健康保険制度は全国一律ではなく、各市町村又は特別区また国民健康保険組合によって、その保険者の財政事情により、保険給付の条件も異なり公平とは言いがたい制度になってきています。
また国民年金制度は、強制加入の年金制度となっていますが、2階建て年金制度の1階部分のみ老齢基礎年金に、任意により加入できる国民年金基金又は付加年金などの、老後・退職後の生活資金を考える上で、補助的な金額だけ受給が期待できないようになっています。
長年の社会保険庁・年金行政への信頼度低下により、国民年金保険料納付率が年々落ちてきて、50%を切り危機的状況ともいわれています。
国民健康保険制度と国民年金制度は、共に人類史上例がないような少子高齢化社会を迎えようとしている日本の状況から存続が危ぶまれている状況であるのです。
また、国民年金と国民健康保険は、縦割り行政の典型的な例として、配偶者扶養について制度間の取り扱いが違っています。
国民年金は、被用者年金(厚生年金保険・共済年金・私学共済)被保険者=国民年金第2号被保険者である者から生計維持されている被扶養配偶者を、第3号被保険者として保険料支払不要にする制度があります。
その被扶養配偶者の認定基準は、原則年間収入130万円未満かつ配偶者の年収2分の1未満であることです。
これに対して、国民健康保険には世帯ごとに加入するため、「扶養」という概念がありません。
国民健康保険では、一人ひとりが加入者となるのです。
ですから、配偶者どころか生計を一にする子供の保険料まで徴収されています。